作品の大きさによって、注ぐ力は変わらない | いけばな展で私が大切にしていること

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

昨日、高島屋大阪店で開催されていた「日本いけばな芸術展」が閉幕しました。
ご来場くださった皆さん、そして展覧会に出瓶してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

そんな中、お越し下さった方とお話をしているなかで、「あんな大きな作品、大変でしょう。」お言うお声をかけていただいたので、今日はそんな事についてブログを書きたいと思います。

 

いけばな展によって、作品を生ける場所の大きさが違います

いけばな展では、作品を展示する場所を「花席」と呼びます。そして、この花席の大きさは、展覧会によって違います。
大きな花席もあれば、比較的小さな花席もありますし、同じ展覧会の中でも、様々な大きさの花席によって会場が構成されています。

なので当然ながら、花席の大きさが違えば、そこで制作する作品の大きさも変わってきます。大きな花席ならば、その空間をどのように使うのか。小さな花席ならば、限られた空間の中でどう見せるのか。
考えなければならないことは、それぞれに違ってきます。
しかしここで勘違いしていただきたくないのは、大きな花席の作品は大変で、小さな花席の作品は簡単だ、という話ではないという事です。

花席が大きくても小さくても、作品づくりへの取り組み方は同じです

今回の日本いけばな芸術展と、今週末の兵庫県いけばな展(加古川市会場)では、花席の大きさが違います。がしかし、私自身の作品づくりへの取り組み方に違いは全くありません。
大きな花席だから気合を入れるとか、小さな花席だから少し力を抜くとか、そんなことはないのです。

確かに大きな作品は、使用している花器や花材が大きかったり、沢山あったりしますから、体力的には大きな労力が必要になります。
がしかし、どんな花席であっても、まずは与えられた条件の中で、どのような作品を作るのかを考える。そして、花材の特徴を生かしながら、自分が表現したいものを形にしてゆく。

そのために必要な準備を行ない、作品作りに際しては試行錯誤を重ねる。こうした基本的な取り組み方は、作品の大きさによって変わるものではありません。

大切なのは、今持てる力を注ぎ込むこと

私は、いけばな展に作品を出瓶するときには、見に来てくださる皆さんに対して、「今の自分が持っている力を注ぎ込んで、この作品を作りました」と言えるものでなければならないと思っています。
どんな条件であっても、その中で出来ることを考え、試し、工夫を重ねて作品を作り上げる。そして、自分自身が納得出来るところまで作品と向き合う。その姿勢こそが大切だと思うのです。

ま、とにもかくにも、今週末の10月31日(土)・11月1日(日)に開催される「兵庫県いけばな展(加古川市会場)」でも、今の自分が持てる力を注ぎ込んだ作品をご覧いただけるように取り組みたいと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。