小さないけばな展だからこそ、できることがある | 地域で育まれる人と人とのつながり

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

昨日から兵庫県西脇市の「水尾町公民館」において、光風流西脇支部の皆さんによる「いけばな展」が開催されています。本日11月1日(日)が最終日になりますので、お近くの方はぜひお越しいただければと思います。

ところで、いけばな展というと、百貨店や市民会館という様な大きな箱で開催されるものを思い浮かべられる方も多いでしょう。しかし私は、今回のように地域の公民館の様な場所で開催されるいけばな展にこそ、大きな魅力や価値があると思っており、今日はそんな事についてブログを書きたいと思います。

いけばな展の価値は、会場の大きさでは決まりません

いけばな展というと、会場の大きさや作品の数、来場者の人数などに目が向きがちです。しかし私は、いけばな展の価値は、そんな数字で決まるものではないと思っています。というのも、そういう価値観は今から30年とか40年前の、いけばなが花嫁修業の一つと思われていたような前時代の遺物だと考えているからです。

では今、私たちが大切にするべきものは何かというと、「人」に目を向けるという事だと思うのです。

いけばなの楽しみの中心にあるのは「人」です

私は以前から、いけばなの楽しみの中心にあるのは、実は「人」でなければならないと思っています。あっ、いうまでもなく、もちろんお花は大切ですよ。(笑)
しかし、いけばなを通じて生まれる楽しみを考えてみると、そこには必ず人の存在があります。

お稽古で先生や仲間と過ごす時間。作品を生けながら交わす会話。いけばな展の準備を一緒に行なう経験。いけばなの仲間からの刺激や学び。こうした一つひとつが、いけばなの楽しみを大きくしてくれているのです。
そんな事を自分の身近にいる、まだいけばなの魅力や楽しさをご存じない人達に伝えるためには、いけばな展こそが相応しいし、その為には大きないけばな展よりも、こじんまりとしたいけばな展の方が絶対に相応しいと私は思っているのです。

一緒に取り組むことで、仲間のつながりが深まります

いけばな展を開催することには、もう一つ大切な意味があります。それは、皆さんが一緒に一つのことに取り組む機会になるということです。
いけばな展は、作品を生けるだけでは開催できません。会場の準備や展示の配置、来場者のお迎え、そして片付けなど、色々な作業が有ります。

そうした作業を皆で協力して行なう中で、相談したり、助け合ったり、時には意見が違ったりすることもあるでしょう。しかし、そんな経験を積み重ねることで、お互いへの理解や信頼が深まるきっかけになってゆくのです。

人と人とのつながりや信頼関係は、同じ組織に所属しているだけでは生まれません。共に過ごした時間や、一緒に同じ事に取り組んだ経験があるからこそ、育まれてゆくものなのです。

光風流西脇支部いけばな展は、本日が最終日です

光風流西脇支部いけばな展は、本日11月1日(日)午後4時まで、兵庫県西脇市の水尾町公民館で開催されています。ぜひ会場にお運びいただき、作品はもちろん、そこに集まる人や、作品を通じて生まれる会話も楽しんでいただければ嬉しいです。

いけばなは、お花を生けることを通じて、人と人を結びつけ、笑顔や幸せを生み出すことが出来るものです。そんな魅力を、今回のいけばな展で是非とも感じていただければ嬉しく思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。