いけばな作品の生け込みの時に「お手伝い」をして下さる方の存在は不可欠です。なぜならば ”お手伝い” は ”サポーター” だからです

こんばんは。内藤正風です。

今日は朝から神戸に行き、芦屋、吹田、そして神戸で教室を行い、加西に戻ってきました。
移動距離は結構ありますが、色んな人と出会いお話しできるのは本当に楽しいです。

さて、いよいよ「光風流いけばな展」まで10日を切り、何となく気忙しいような気持ちになってきました。
といっても、私が気忙しくなっても何にも変わらないんですけれどね~。。。(笑)

 

いけばなの作品を作り上げる”生け込み”のときに大切なものの1つ「お手伝い」

いけばなの展覧会で展示する作品は、現地の会場においてお花を生け作品作りを行います。
この現地の会場でお花を生け作品作りを行う事を「生け込み」と言うのですが、この生け込みの時に重要なモノの中の一つに「お手伝い」があります。

皆さんお手伝いって聞かれて、どんな風に連想されますか?
お花を生けている人の下働き?器や花材などの荷物運び?お花を生けている人から言われた事だけやっていればいい?
。。。。。

これ全~部、大きな間違いです!!!

「お手伝い」とはお花を生ける人の”サポーター”です

サッカーではサポーターのことを12番目のメンバーと言う風に言われたりしますが、お花を生ける時の「お手伝い」は、まさしく、いけばな作品を作り上げてゆくメンバーなんです。

たとえば、お花を生ける人がたった1人でポツンといる状態よりも、たとえ誰かでもそばにいてくだされば心丈夫ですよね。心の支えという意味のサポータです。

荷物を運ぶのも、1人で沢山の荷物を持つよりもお手伝いの人と手分けした方が運ぶのも助かりますよね。重い荷物を1人で運んだら、会場に着いたら疲労で手が震えてしばらく生け込みが出来なくなっちゃったりする事もあります。その意味では肉体的なサポーターです。

お花の生け込みは時間が限られています。そんな中でいかにスムーズに生け込みを行う事が出来るのかは、お手伝いして下さる人によって大きく左右されるといっても過言ではありません。
お花を生ける人が、今どの材料を必要とされていて、枝振りやお花の咲き具合など、どの材料を渡すと喜ばれるのかなど予測をしながら、必要な材料を渡したり、補助したり、不要な枝をはらったり、サポートしてゆきます。まさにサポーターです。

良い作品が出来上がるかどうか、お手伝いの人にかかっているといっても過言ではありません

生ける人がいかに気持ちよく作品作りに集中する事が出来るか。
不要な手間を省く事が出来るか。

お手伝いと言うのは、荷物を運んで掃除をするというようなことだけではなく、生ける人の舞台を整える、いや舞台だけじゃないな気持ちまでも整える、そんな意味でいうならばプロデューサーでありディレクターでありカウンセラーでもあるのです。

「光風流いけばな展」では、12月7日(金)16時から”生け込み”を公開して行ないます

「光風流いけばな展」では、12月7日(金)の16時から行う”生け込み”を、どなたにでもご覧いただく事が出来るように公開して”いけばなLIVE”として行います。

いけばな作品の出来上がってゆく過程や、作品を生けられている姿をご覧いただけるのはもちろんですが、「お手伝い」の人に目を向けて、どんな動きをされサポートされているかをご覧いただくというのも面白いんじゃないかと思います。

遠慮なくご覧くださいネ~。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。