10人いれば10通りの表現がある ”いけばな”。人間の顔に同じものが無いのと同じで、その全てに魅力があるのです。

こんばんは。内藤正風です。
今日は終日「お題講習会」の準備を行っています。

お題講習会の ”お題” ってなに?

「お題講習会」の「お題」って言うのは、毎年新年に宮中において催されている ”歌会始” において詠まれる和歌の ”題” の事をいいます。
そしてこの ”お題” というのは ”歌会始” だけに関係するものではなく、いけばなでは古来よりこの ”お題” をお花で生け表すことが伝統として行われています。
光風流でも創流以来、 ”お題” をお花で生け表す事を毎年恒例として行っており、今年もこの講習会を開催しするのです。

平成31年歌会始のお題は「光」

「お題講習会」は明日と明後日の2日間開催するのですが、Day1である明日は、光風流の各支部の指導にあたって頂いている講師と准講師の資格をお持ちの先生方を対象に、「お題研究会」を開催いたします。
ちなみに来年年初に開催される平成31年歌会始のお題は「光」となっており、光風流の一文字でもあるので、自然になんとなくテンションが上がって来ちゃっている気がします。
(笑)

いけばなの魅力、それは10人いれば10通りの表現があるという事

明日はまず私から講義を行い、そのあとに講師と准講師の先生方それぞれに思い思いの「光」を生けて頂きます。

材料は同じ材料を用意していますし、同じ「光」をテーマにしてお花を生けるのですから、誰がお花を生けても同じ様な作品になりそうに思われるかもしれませんが、全員全く違う作品が出来上がるのです。
これが見ていて本当に楽しいんです。
材料の見立て方、扱い方、テーマの表現の仕方、何から何まで違うんですから、笑っちゃいますよ。

10人いれば10通りの作品があります。
この出来上がった作品に、”間違い”はありません。
全ての表現が正しいんです。
だって人間の顔は一人一人全員違うじゃないですか。たとえ一卵性双生児であっても、全く同じではありません。
いけばなの作品もそれと同じなんです。

自分と違うところを指摘し否定するのは、一番未熟な関わりだと思います

自分と違うところを指摘し否定するのは簡単です。だって一言で済むんですから。。。「おかしい~!!」って。
まずは違いを認め受け入れる。そうする事によってはじめて相手の良い所が見えるようになるし、その良い所を自分にも取り入れる事が出来るようになるのです。

明日はどんな作品を皆さん作り上げられるのか。その作品をお互いに見ることによってどんな刺激が生まれるのか。どんな化学変化が起こるのか。今から楽しみでなりません。

今回は特別室を用意してみました。特別室で何が起こるのか?何が始まるのか???(笑)(笑)
明日と明後日お越しくださる皆さん、乞うご期待下さいね~。

さあ、あともう少し明日の準備をおこなっちゃいますね!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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