1月から12月までのシャレオツな ”和” の呼び方「和風月名」って聞いたことありますか

こんばんは。内藤正風です。

今日は今月最後の教室でした。いや、8月は明日までありますし明日もお仕事しますが、今月開催する教室は今日ですべて完了しました。

 

明後日から9月。。。ついこの間「お盆」だったので1年の半分が終わったような気になりがちですが、8月が終わるって事は1年の3分の2が終わったって事なんですよね~。

日本古来からの「月」の呼び名

日本は元々、月の名前は今の様な1月2月3月という呼び名ではなく別の呼び名で読んでいました。
カレンダーとか見て頂くとチョロっと漢字で、睦月・如月・弥生って書かれていたりするのを目にされたことないでしょうか?
これ「和風月名(わふうげつめい)」というのですが、むっちゃシャレオツな呼び方で私はこの名称が大好きなんです。

例えば明後日からの9月は「長月(ながつき)」というのですが、これは9月になると段々日が短くなってきて夜が長くなってくるという事を表す ”夜長” から ”夜長月” を略して「長月」と名付けられているのです。
ね!!なんか”粋”じゃありません?
単に9番目の月”9月”というのではなく、月の名前にその月の特長が盛り込まれているんですから。

和風月名一覧

正確に言うとこの和風月名は、日本古来からの暦”旧暦”において使われていましたので今のカレンダーにあてはめると1カ月ほどのズレが出てしまうのですが、それぞれの月の特長を言葉少なく言い表しており、日本人の”粋”を凄く感じるので私はこの呼び名が素敵だな~って思うのです。

和風月名 由来
1月 睦月(むつき) 正月に親戚が集まり、睦みあう(仲良く過す)月という意味
2月 如月(きさらぎ) まだ寒さが残っていて衣を重ね着するという意味の、更(さら)に着るという”衣更着(きさらぎ)”が語源
3月 弥生(やよい) 暖かい陽気で全ての草木がいよいよ茂るという意味の ”木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる)” の ”弥生(いやおい)” が ”やよい”に転じた
4月 卯月(うづき) 卯の花(ウツギの花)が咲く月という意味。他にも田植えをする「植月(うづき)」から転じたという説もあり
5月 皐月(さつき) 早苗(稲の苗)を植える「早苗月(さなえづき)」が略されて「さつき」となり、後に水田の意味がある「皐」の文字があてられ「皐月」となった
6月 水無月(みなづき) 旧暦6月は梅雨が明けて日照りが続き、水が涸れて無くなる月であるという「水無月」説と、田んぼに水をひく月という「水月(みなづき)」説がある
7月 文月(ふみづき) 七夕で短冊に歌や字を書く事から「文披月(ふみひろげづき)」や、稲穂が膨らむ月ということで「穂含月(ほふみづき」から「文月」に転じたという
8月 葉月(はづき) 葉の落ちる月「葉落月(はおちづき)」が転じて「葉月」。8月は夏真っ盛りと思いがちですが旧暦では1か月以上暦が遅れるので秋真っ盛りとなる
9月 長月(ながつき) 秋の夜長を意味する「夜長月(よながづき)」の略で「長月」
10月 神無月(かんなづき) 神々が出雲の国に行ってしまい留守になるという意味の「神無き月」が転じて「神無月」
11月 霜月(しもつき) 寒くなって霜が降る月という意味の「霜降月(しもふりつき)」の略で「霜月」
12月 師走(しわす) 師とは”僧”のことで、古くは12月は僧を迎えてお経を読んでもらう月で、師(僧)が檀家回りで馳せる(走る)という「師馳す(しはす)」が転じた

 

9月って言うより、長月って言った方がなんかシャレオツじゃありません?
そんな事を思った、葉月30日でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。