お花を生けている器の水に、洗剤や漂白剤を入れたら本当に傷みにくくなるのか

こんばんは。内藤正風です。

昨日は神戸の元町の教室でお稽古をしたのですが、その時に生徒さん方に「お花を長持ちさせる方法」についてお話をさせて頂きました。

暑い時期にお花を長持ちさせるための秘訣はたった一つだけです。

それは。。。

お水をいつもきれいに保つこと!!

です。

お水を傷みにくくする豆知識

お水を傷みにくくするための豆知識というか都市伝説は沢山あります。
そんな中の一つ、10円玉を器の水の中に入れたら良いという事についての真偽は、先日このBlogでもご紹介させて頂きました。
10円玉を入れておくとお水が傷みにくくなると言われていますが、そんな事は全くないってご存知ですか

今日はお水を傷みにくくするための方法としてよく取り上げられる「お花を生けている器の水に、洗剤や漂白剤を入れたら良い」っていうお話を取り上げたいと思います。

洗剤や漂白剤を水に入れるのは効果があるのか?

洗剤や漂白剤は洗濯で使います。汚れた服とかが綺麗になるものですから、お水が傷みにくくなるような気がするのは解ります。
たしかに漂白剤が傷んだって聞いたことないですもんね。液体洗剤を使おうと思って出したら傷んでいて使い物にならなかったって言うお話も聞いたことありません。

ではここで逆に質問です。
みなさん洗濯物を着け置き洗いとかされますよね。
洗濯機に洗濯もの入れて、水をはって、洗剤やハイター入れた状態で数時間置いておいてから洗濯すると頑固な汚れも取れちゃいます。
ではこの浸け置きしている洗濯物をそのまま2日ほどおいていたらどうなると思います。。。。。

水が傷んでエライ臭いを発生しちゃいます。
この洗濯物は、そのあと5~6回は洗濯と脱水とすすぎを繰り返さないと、この臭いが取れないくらいものすごい状態になっちゃうんです。。。

何故そんな事知っているかですって?
。。。。。。。。。。
私自身が経験者だからです(大笑)

洗剤や漂白剤を入れても水は傷む

この事から分かるのは「洗剤やハイターを入れても、水は傷む」って事です。
それも普通~に傷みます。
かなり欲目に見ても、気持~~ち、傷みにくくなっているかなぁ~・・・・・くらいの違いしかありません。
(笑)

水が多くて洗剤やハイターが少ないから傷むのだから、洗剤やハイターをもっと沢山入れて濃くすれば。。。
と、思われる方もあると思います。
確かにそれは一理あると思います。限りなく洗剤や漂白剤の原液に近くなればなるほど傷みにくくはなると思います。
ただそんな中にお花の足元をずっとつけていて、お花の為に良いわけないですよね(笑)

と言う事で結論は、
洗剤や漂白剤を入れても、水は傷みます。

気持~~ち、傷みにくくなっているかなぁ~・・・・・って言うのもかなりの希望的なものです。
洗剤やハイターを入れて水が傷みにくくなっている要素よりももっと速いスピードで水は傷んでゆきます。

お水を綺麗な状態で維持する1番の方法

なので、お花を長持ちさせるのに効果的なのは、小まめな水替えの方が絶対的にそして大きな効果を発揮する手立てになります。
めんどくさいのは凄くよくわかりますが、水替えはお花の長持ちには本当に効果てきめんですよ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。