もうすぐ「七夕」ですが、七夕のお祀りを7月7日の夜に行うと ”後の祭り” になっちゃうってご存知ですか

こんばんは。内藤正風です。

今日から7月ですね。
ええ、もう半年が過ぎちゃいました。
今年の前半はかなり色んな事をしましたが、今から考えると、もっと色んな事を生み出せたりキッカケを作ったりする事が出来ていたんじゃないかなんて事を思ったりもします。

平成30年のこれから残り半年、これまでの前半以上にもっともっと充実した時間の過ごし方が出来るようにしようと思っています。

今月は ”五節句” の一つの「七夕」があります

次の土曜日は7月7日、「七夕(たなばた)」ですね。

「七夕」は”五節句”の1つとして古来より大切な節目とされています。
この”五節句”というのは、1年の中で大切な節目とされている5つの日のことであり、この日には魔除けをして邪気をはらったり、五穀豊穣や無病息災、子孫繁栄などを祈願する行事を行うようになっています。

ちなみに”五節句”とされているのは、1月7日 人日(じんじつ)、3月3日 上巳(じょうし)、5月5日 端午(たんご)、7月7日 七夕(たなばた。しちせき)、9月9日 重陽(ちょうよう)の5日になります。

「七夕」のお祝いは地域によって色々な方法があります

新暦でお祝いするか旧暦でお祝いするかは地域によって違いはありますが、皆さん7月7日には七夕のお祝いをされる事と思います。
七夕のお祭りといえば、笹飾りをして願い事を書いた短冊をぶら下げて、みんなで美味しいものを食べるって感じが一般的ですよね。
他にも地域によっては、燈籠や人形を流すところもありますし、そうめんを食べる地域もあったりとその風習は様々なようです。

”七夕”と”いけばな”の関係

ところでこの七夕の笹飾りにぶら下げる「短冊」には5つの色を使うのですが、この五色というのは”いけばな”にも関係のある「五行説」との繋がりがあるもので、五行説における五色は赤、黄、白、黒、青(緑)、の5種類になります。

もちろん”いけばな”にも「七夕」のお花の生け方があり、その生け方をするときにはこの五色の糸をむすんで生けたお花の枝に吊るす伝承が伝わっています。

七夕のお祭りはいつするのが正しいか

さあここで、皆さんに問題です!
「七夕」の一番メインのイベントは、いつなさいますか???

7月7日と言われた方。。。。。


はい、アウト~~~!!!!!

本来七夕の神事、すなわち一番大事な部分は、7月6日の夜から7月7日の早朝の間に行われるものなのです。

日本における1日の概念と、神事についての昔からの考え方

まず現在の1日の考え方は、時計によって0時00分から23時59分までとなっていますが、古来よりの日本の1日の考え方は、日没の瞬間からスタートして翌日の暗くなるまでが1日と言う考え方なのです。

そしてほとんどの神事は、現在の時間では午前1時~2時頃にあたる「夜明けの晩」と呼ばれる時間帯に行うことが普通で、「七夕」もこれに当てはまるのです。

ってことで「七夕祭」は、7月6日の夜から7月7日の早朝の間に行われるのが正式なお祀りと言う事になるのです。
なので7月7日の夜に七夕のお祀りをすると、まさしく後の祭りなのですね(笑)

まあ単なるイベントと言う事ならば6日でも7日でも正解と言う事になるのでしょうが、魔除けをして邪気をはらったり、五穀豊穣や無病息災、子孫繁栄などを祈願したいということであるならば神事と言う事になり、7日の夜ではなく、6日の夜からになるのですね。

せっかくなので今年の七夕は、6日の日暮れ後からスタートして、午前1時~2時頃にあたる「夜明けの晩」までの時間に行ってみませんか?

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。