いけばな展を通じて学びを得ることと、都合の良い方法をどんどん取り入れることの大切さについて

こんばんは。本日より「いけばな神戸展」の後期が始まり、無事に初日を終えて帰ってきた、内藤正風です。

光風流では、大丸神戸店で開催している「いけばな神戸展」と「兵庫県いけばな展」に作品を展示して頂く方は、支部ごとに順番で担当をしていただいています。
そんな中で私が今回の「いけばな神戸展」で毎日大丸に行っている中で、今回担当してくださっている支部を見ていて ”さすがだなぁー” と思って感心している事があります。
それは「分担をうまくされている」って事です。

いけばな展には色々な作業が毎日必要になります

いけばな展では、作品を生ける”生け込み”、毎日朝に行う”手直し”、いけばな展の最後に行う”撤花(撤収)”が作業としてあります。これは連日ありますので、全てを自分1人で行っていると会期の前日から会期3日間の合せて4日間時間が必要になります。
しかし実際問題、お勤めをされている方にとってお仕事を4日間お休みするって、中々ハードルが高い事でしょうし、もしこれだけ連休がとれるならば土日と絡めて旅行とかに行くために使いたいですよねーー!
ご家族の手前も、4日間毎日お家を留守にするって、やりにくい部分が有るんじゃないかと思います。

そんな中で今回いけばな展に作品を出品してくださっている皆さんを見ていると、この一連の事柄を全員で分担されて負担が重くならない様にされているのが本当に素晴らしいと思います。

しんどい思いをする事が偉いんじゃない

作品を作る生け込みは本人でなければ出来ない作業ですから、これは総力戦になります。こりゃ仕方ないですね。
私が素晴らしいなぁと思ったのは、毎朝の手直しです。全員が会場に行かなくても交替で分担すれば1回ずつとか朝の手直しに行けばそれでちゃんとできるんですよね。
今回の皆さんは2人1組になって朝の手直しを行う事で、作業の効率化と1人で行う不安を排除することを両立させて、その上毎日会場に行かなければならないという負担を軽減されているという、一石三鳥のスタイルで行ってくださっています。

私は色んな事柄について、必要もないのにしんどい思いをする事はないという風に考えています。しんどい思いをする事によってそのしんどさに見合う何かが得られるのであるならば価値もあるでしょうが、そうではないことなんてうまく効率化していったほうが良いと思うのです。

知恵を使えば、本質からの学びを得ながら手間を軽くする事が出来る

手直しの重要性を知っていただく事と実行して頂く事は絶対に不可欠です。しかしそれは全員が毎日いけばな展の会場に行かなければならないことではないのです。
だったらどうすればよいかを考えると共に、都合の良い方法を取り入れて行えばよい事だと思うのです。

「いけばな神戸展」も明日と明後日の2日あります。
毎朝の手直しを欠かさずに皆さんのお越しを会場にてお待ちしていまーーす。

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。