一生懸命にすれば良いのではなく、一生懸命さが相手にちゃんと伝わることが大切です

こんばんは。内藤正風です。

今日は午後から滋賀に所用で出かけたので、お蕎麦を食べてきました。滋賀と言えば「鶴喜そば」です。
前回行った時には、ほとんどない定休日に大当たりするという運の良さを発揮したので、今回は絶対に食べたかったのです(笑)

 

午後いちばんに本部いけばな教室を出発したのですが、ちょうど同じ時間から本部いけばな教室では「新年会実行委員会」の会議が始まるので、委員の皆さん方がワラワラと集まってこられているところでした。
そんな中で5分ほどしか時間が無かったのですが、実行委員長さんとお話させて頂いている中で一つだけ助言をさせて頂きました。
それは「一生懸命にすれば良いのではなく、一生懸命さが相手にちゃんと伝わることが大切」ですよ~って事です。

一生懸命だから良いというのは自己陶酔でしかない

人は一生懸命していればそれでいいと思いがちですが、それは私は違うと思うのです。一生懸命に何かに取り組むのはとても素晴らしい事です。それは間違いありません。
しかしその一生懸命さが自分の方に向かってしまって「私はこんなに一生懸命にしている」なんて自分で評価し自分に酔ってしまったり自己満足で終わってしまったのでは意味が無くなってしまうと思うのです。

なぜ一生懸命に取り組んでいるのかを考えてみる

何かに一生懸命に取り組んでいるというのは、最終的な目標は誰かに喜んでもらいたいとか、誰かを喜ばせたいって事に集約されてゆくのではないかと思うのです。
例えば今回の光風流新年会実行委員の皆さん方であれば、新年会にお越しくださる友達や仲間を喜ばせたいって事だと思うのです。その為に内容の検討や会費の額の決定をおこなってきているのですよね。

と言うことは、一生懸命取り組んで頂いていると共に、新年会の案内をする対象者である実行委員の周りにおられる光風流を学んでおられる皆さん方には、自分達が一生懸命にしている事を伝えて知っていただく必要があると思うのです。

一生懸命にしていることが相手に役立たないと意味がなくなってしまう

どんなに色んな事を考えても、光風流を学ばれている皆さんに伝わっていなければ、相手に理解や賛同をして頂く事は不可能ですよね。
例えば”今回は新年会でこんな事してみんなで遊ぼうと思っている”とか”今回は来て頂くと、こんなお楽しみが待っているよー”とか、それぞれの実行委員の皆さんが自分の廻りの皆さんに折に触れて案内してくださっているでしょうか。
これは1回言ったから良いと言うことではありません。折に触れて切り口を変えながら何度も何度もアナウンスして初めて伝わるものです。だってそもそも人間は人の話は聞いていないものですから(笑)

なぜそういう事をしているのかが理解してもらえなければ賛同を得ることはできない

今年光風流新年会は会費の額を値上げする事になりました。それ自体は良いとか悪いとかいうものだとは思いません。なぜならば私は、基本的に金額だけを聞いて高いとか安いとかは判断しないからです。
例えば解りやすいように会費が10,000円だったとしましょう。その時に内容や価値が5,000円しかないものだったら”高いなぁ~”って判断になりますし、逆に内容が15,000円の価値あるものならば”安いやん~”って判断になります。

なので会費を値上げさせていただくことになったなら、何故値上げをする事になったのかと言う理由、そして値上げする事によって参加してくださる皆さんが得られる価値やメリットをちゃんとお伝えさせて頂く必要があると思うのです。
実行委員の皆さん方や役員だけが解っていても、それは参加してくださる皆さんに理解を得る事が出来ていないって事に他ならないのですから。

一生懸命は素晴らしい。しかしそれが自分の喜びや満足になってしまったのでは相手に伝わらない。

最初にも書いたように、一生懸命に何かに取り組むのはとても素晴らしい事です。それは絶対にそうです。
しかしその一生懸命さが「私はこんなに一生懸命にしている」なんて自己評価をして自分に酔ってしまったり、自己満足で終わってしまったのでは意味が無くなってしまいます。
誰に喜んで頂いたり満足して頂くために一生懸命に行っているのか?という原点を見つめなおして、その人に自分が一生懸命が伝わる様にする事も大切だと思うのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。