偽物が一つでも混じっていると、全てが偽物や嘘に見えてしまいます。

こんにちは。
昨日と今日、本部いけばな教室で「許状披露いけばな展」を開催している、いけばなの光風流家元 内藤正風です。

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写真は昨日の祝賀会の中での「花手前」の一コマ

昨日の許状披露のパーティーから幕を開けて、昨日と今日の2日間にわたって開催したいけばな展には、とても沢山の方がお越しくださいました。
許状披露生のご家族やお友だち、お仕事関係の方、光風流の皆さん、私が日頃お世話になっている方や友達、もう本当に感謝感謝の2日間です。

夏の暑い季節なので、披露生2人の体力的な事やお越しくださる皆さんの事を心配いたしましたが、そんな事は皆さんのお蔭で吹き飛ばしてもらう事が出来ました。
本当に本当にありがとうございました。

夏の風物詩24時間テレビ

昨日と今日と言えば、24時間テレビも放送されていますね。
私が子どもの頃から記憶にある番組ですので、この継続する力は本当に凄いなぁと心より尊敬します。

っていっても、近年の私はテレビを見ません。。。
まあそもそも私の身の回りにテレビがありませんけどね。(笑)

なぜ身の周りにテレビが無いかと言うと、テレビが地デジ化された時に「子どもの頃から常に身近にあったテレビが無くなったら、どうなるのだろう??」と思って、一度テレビのない生活をしてみようと思い、家にあるテレビを地デジに対応させず、地デジのテレビに買い替える事もしませんでした。

そして2012年4月1日からテレビは映らなくなりましたが、今日まで4年以上経つ中で不自由を感じたことは全くありません。
っていうか、逆にテレビを見なくなって、ついついテレビに見入ってしまう事が無くなり、本を読む時間が増えたり自分の時間が増えて、テレビを無くしてよかったと思っています。(笑)

そんな中で、近年の24時間テレビに関する報道や情報を見ていて私は痛切に感じる事があります。
それは「24時間テレビは止めるべきだ」ということです。

24時間テレビに色々なご意見があるのは、知っています。
24時間テレビでヤラセが度々問題になっているのも知っています。
24時間テレビで障害のある方や高齢の方、被災された方などが頑張っている姿が紹介され、その事で世の皆さんの大きな力になっているのも知っています。

偽物が一つでも混じっていると、全てが偽物や嘘に見えてしまいます。

その上で私は24時間テレビは止めるべきだと強く感じているのです。

その理由は、大きいものが2つあります。

一つは、放送されている色々な物が全てヤラセに見えてしまうのです。

マラソンを一生懸命に走られているのですが、心の片隅に、どこかでこそーっと車で移動しちゃっているんじゃないかな?って思ってしまうのです。
障害者の方が頑張られている姿を取り上げられているのですが、感動させようとか泣かせようというテレビ局の作為性を感じてしまうのです。

言うなれば、金の指輪が並べられている中に、金メッキの指輪が入っているかもしれないと思うと、本物まで偽物に見えてしまいますよね。
宝飾店で偽物を黙ってお客様に売った事があるというお店は、その後信頼は得られないですよね。
本物を大切に考えるのであれば、この24時間テレビでは取り上げるべきではないでしょうし、その意味で24時間テレビはもうこの役には立たないのだと思います。

2つ目は、皆さんに募金を呼び掛けているテレビ局や参加している芸能人が、チャリティをすすんで行っていないので、単なるイベントやテレビ局のポーズに見えてしまうのです。

24時間テレビは、皆さんから募金を募って世のために貢献しようとされているのですよね。
だったら、その趣旨に賛同されるだけではなくチャリティーとして行動を起こしてくださるスポンサーや、芸能人をお願いされたらどうなのかと思います。

チャリティーに賛同してギャラをもらうって、どう考えても私には納得できないのです。
ギャラをしっかりともらわれている方から、募金をお願いされても、「まずは貴方が行動を起こして範を示されたらどうですか?それならば私も募金に賛同します」って私はなっちゃいます。
チャリティを大きく打ち出されているのならば、自らチャリティーの範を示すべきでしょうし、そう出来ないのならばこの番組でチャリティーを取り上げるべきではないと思います。
ハッキリ言って私はチャリティービジネスとしか感じられなくなっちゃっています。

一つが嘘に見えると他も嘘に見えてしまったり、疑ってしまったりしてしまいます。
そんな状態で、世の中にテレビとして何を伝える事が出来るのでしょうか。

少なくとも私にはそこで取り上げられているものが全て、百パーセントの真実には見えなくなってしまい、疑いを感じてしまったり「虚」を感じる番組としか目に映らなくなってしまっています。

世の中で頑張っている方を応援したいと思うのならば、この24時間テレビで取り上げるのではなく、日頃の放送の中でもっと取り上げて頂いた方が良いのではないでしょうか。
世の中で頑張っている方を支援したいと思われるのであれば、日頃の放送を通じてチャリティーをはじめとして、もっと支援してあげて頂きたいと思うのです。

「偽物や嘘が一つでも混じっていると、そこにある全てが偽物や嘘に見えてしまう。」これは全ての世界においてそうでしょうし、全ての事においても当てはまるのではないかと思います。

そう言う意味で、この24時間テレビは私自身こう言うことにならない様にしなければならないという自戒を1年に一度与えてくれる貴重な機会であり、そんな事を感じた8月27日(土)28日(日)でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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