「いけばな」は、挑戦し続ける 最先端 の芸術なのです!

兵庫県いけばな展の後期生け込みの時に、腰を痛めて、おじいちゃんみたいな動き方になっている、光風流家元 内藤正風です。

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腰痛って、湿布貼って日にち薬で治るのを待つくらいしかできないから、辛いですよね。
寝込んでしまうほどひどくはないのですが、同じ姿勢では長く持ちません。
立ちっぱなしも無理ですし、座りっぱなしも無理です。。。
おじいちゃんみたいな歩き方になっています(笑)

そんな中ですが「兵庫県いけばな展」は後期の二日目となり、今日明日のみとなりました。
始まった時は、今から一週間。。。と思うと長いなぁという気持ちでしたが、あと一日。。。と思うと何かちょっと寂しく感じたりします。

「いけばな」って聞くと、古臭いとか堅苦しいという印象を持たれる方が有ります。
これって「いけばな」の歴史の長さや伝承という側面しかご覧いただけていないのだと思います。

「いけばな」って実は、挑戦し続ける芸術なのです。

いけばなには700年の歴史があります。
その中には「伝承」の側面と「伝統」の側面があります。

”伝承”とは、昔からの「決まり」や「教え」を正しく学び、正しく後世に伝えるという事です。

これまでに、いけばなの世界で培われたノウハウがこの伝承の中には沢山あります。
この「伝承」をしっかりと学べば、大きな間違いを起こしたり、周りの人に迷惑を掛けたり嫌な思いをさせてしまうようなことは無くなります。
「決まり」や「教え」と言うものを、手足を縛るもののように考えていると、窮屈に感じてしまいます。
しかしそうではなく、「決まり」や「教え」を核として捉える事が出来るようになれば、自由自在に活用したり変化する事が可能になります。

この部分の解釈を誤ると、大きな違いが起こってきます。

”伝統”とは、新しい事を模索し積み重ねてきた人が歩んで来た足跡のことです。

いけばなは700年の歴史があります。
これは言いかえると、700年間新しい事に挑戦したり模索してきたということに他なりません。

今までになかった事や、新しい花形を発表した時には、斬新で最先端のものに他なりません。
しかしその後に50年100年と経っていくと、新しかったものが古典と呼ばれるようになります。
時代という砥石で磨き上げられて、一時的な流行りや、そうでもないものは消えて無くなっていき、良い物だけが残って来ることでスタンダードと呼ばれる存在が確立してゆくのです。

新しい挑戦無くして未来はありません!

挑戦する事を忘れたところに、新しい一歩は無いのです。
新しい一歩の無い所には、その先に続いてゆく伝統は存在しないのです。

変革する事を恐れては未来は無いのです。

変えてはいけない事がある。
変わらなければならない事がある。

だから「いけばな」は、挑戦し続ける最先端の芸術であると言えるのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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