新元号「令和」が発表になって思った、書き文字とパソコンなどで使われる漢字の違いと、それにより起こる混乱という事

こんにちは。内藤正風です。
今日は移動のバスの中でブログを書いています。

ちなみに朝から何も食べていません。
忙しいのでもなく、体調が悪いのでもありません。昨日が息子の誕生日だったので「若者はやっぱりお肉でしょう!」ってことで肉のケーキをはじめとして肉祭りをしたのですが、おっさんにはその食べ過ぎがたたって、いまだに満腹感でいっぱいなんです。(笑)

 

令和の令は「点」が正しいの?「棒」が正しいの?

新元号「令和」が発表になって、えっ?「令」って”点”じゃなくて”棒”だったの??って話があちらこちらで出ていますよね。

結論から言うと、どちらも正しいそうなんです。友達の書家の家村美甲さんに教えて頂いたのですが、文化庁から正式に発表されているそうで、以下のように掲載されています。

 

拡大すると。

 

本来の書き文字としては「点」「棒」の両方があり、パソコンとかで使われる文字は「棒」になっているんだそうです。

ちなみに「令」の漢字は以下のように①→⑤の書体順に変遷されてきたそうで、これも家村美甲さんに教えて頂きました。

 

家村美甲さんは仕事柄、正式な文章なども書かれており、名前に「令」の漢字がある場合、戸籍上「点」か「棒」のどちらになっているかで正式表記が変わってくるので、卒業証書などを書く際、困る漢字の1つなのだそうです。

私も「名字の書体を変えるように」と市役所で言われた経験があります

市役所や区役所の戸籍課で出生届などを提出するときに、活字印刷用フォント文字に無理に書き直しをさせられることが多いという事も起こっていると家村さんもおっしゃられていましたし、私も名字の内藤を”戸籍登録文字が明朝体だから”というのが理由で明朝体に直すよういわれたことがあります。

この時に私は「明朝体に直すのは嫌です」と申し上げて断ったのですが、その後どうなっているのか、勝手に変えられたりしていないか一度住民票を取って確認してみたいと思います。

人の名前はすなわち「自分とは何か」を現したもの

人の名前はそれ自体が唯一無二であり、名字には先祖代々の歴史が、そして名前には親から子への思いが込められているのです。

アホな職員は、明朝体しか受け付けられないと思っている場合もあるでしょうが、名字は以前からのままで登録されているのですから変えなければならない根拠にはならないと思います。ちなみに名前には使える文字と使えない文字がありますが、書体による可否は無いと思いますので、明朝体に無理に変えさせられる必要もないと思うのです。

簡単にする、画一化するって良い事のように思われがちですが。。。

今回は漢字の事について書きましたが、このことだけによらず、なんでも簡単にしてなんでもかんでも画一化するなんて、私には愚の骨頂としか思えません。そんなことをするから特徴も個性もなくなっていっちゃうんです。

なんでも簡単にするなら、ゴルフなんて打たずにボールを持って歩いて行ってカップに入れればいいんです。そうすれば全部ホールインワンです。
なんでも画一化しなかったからこそ、日本のモノづくりって世界一になることができたんじゃないでしょうか。

簡単にする、画一化する、ってパッと聞くとよい事のように思われがちですが、実はものすごく怖い事なんじゃないかと思った出来事でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。